本:子供の「脳」は肌にある (2)

2017年7月23日(日)
子供の「脳」は肌にある、山口創、光文社新書、2004

2 柔らかい体を作る 


引用:(p109~):



 たとえば、親からいつも叱られ続けたり、虐待を受けてきた子どもというのは、普段から顔や体の筋肉に知らずに力が入っており、硬直化させている。顔は無表情でこわばっていたり、肩を丸めたりいからせたりしていることが多い。

 これは叱られたり罰せられたりするたびに、身を守ろうと体を硬くしてきた結果、そのような筋肉のパターンが慢性化してしまっているからである。


(p110)
 筋肉が慢性的に緊張していると、その緊張した身体部位への感覚に気づくことができなくなったり、現実が歪んで知覚されたりする。つまり、体のフィードバックがうまくはたらかなくなるのだ。すると、人が笑っているのを見たときに、その笑いの表情に(実際には存在しない)敵意のニュアンスを知覚したりすることになる。親切にされても、素直に喜ぶことができず、相手に親密な感情を感じることもできない。そして何か裏があるのではないかと、さらに体を硬直させてしまうのだ。

 こわばった体の筋肉パターンは正確な共振を妨げる。そしてその人独自の筋肉運動が生じて、歪んだ知覚をさせてしまうのだ。

 これは虐待などの深刻なストレスを受け続けた人のみに限ったことではない。普通の人でも、幼少期からの感情生活の積み重ねによって、ひとりひとりユニークな筋肉パターンが形作られているといえる。



第3章 みんな「なでなで」されたい

(p136-137)


 不快に感じるのに無理に触れるのはよくない。不快なのに無理やり触れようとすると、必ず触れ方に影響が現われる。たとえば、手のひら全体で触れずに指の腹だけで触れるようになる。すると触れられた子どもは敏感にそれを察知する。そして触れてもらっているのに心地よくない、という矛盾を感じるようになる。

 これは「ダブルバインド」とよばれ、子どもの心を二つの異なるメッセージで板ばさみにしてしまうことになる。「愛している」というメッセージと「でも触れたくない」という二つの矛盾に気づいた子どもは、どちらを信じたらよいのか分からず混乱してしまうのだ。







感想:(kurage0147130):

最後のダブルバインドの話。猫ボランティアで子猫に触って、手に攻撃を載せて触れた話。これはこの例のダブルバインドで、子猫に悪影響を残したと思う。僕は子猫の頼りなさと筋張った感触が好きではなかった。だから、これからは、子猫は撫でずに成猫だけ撫でようと思う。僕には、今は子猫に触れる資格はない。

 最初のほうの引用の、虐待の子どもは僕にも当てはまる。僕の身体はこちこちだ。強張っている。意図的に周りに身体を開こうとするのは有効。咳をされて身体を強張らせるより、開こうとする方が建設的だと思う。できるかどうかは不明だが。

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